中古マンションの選び方|後悔しないために購入前に絶対知っておくべき6つのポイント

中古マンションを購入したいけど、何を気にして物件を選べばよいのか分からない。購入後に後悔するようなことがありそうで不安だ、、。 それは中古マンションの見るべきポイントを整理できていないだけです。安心して住める良質な物件を選ぶために中古マンションに特化した不動産のプロが実際に行っているチェックポイントを全てを公開いたします。

結論から知る
  • 新耐震と旧耐震、それぞれのメリットとデメリットをしっかり理解して選択をしましょう。
  • 販売図面やWebサイトで確認するポイントは「土地権利」「建物構造」「総戸数」「管理修繕費の価格」「管理形態」「リフォーム履歴」「告知事項」
  • 重要事項調査報告書・長期修繕計画・管理規約の3つを内見前に取り寄せる。
  • 既存不適格ではないか?
  • 過去成約から適正価格を見極める。
  • ハザードマップや周辺環境を事前に調べて無駄な内見を減らす。
  • 固定概念に縛られずに陽当たりについての真実を知ることも大切。
  • お部屋の向かいに建物が建つ可能性がないかを確認する。
  • 騒音で後悔しないために上下左右のお部屋を知ること。
  • エアコンが設置できる場所と台数を確認する。
  • 結露と湿気によって発生するカビの状態を見極めましょう。
  • マンション内に賃貸で貸し出している部屋があるかを確認する。
  • 他の居住者の属性とマンション内でのトラブルを確認する。
  • 自転車置き場に放置自転車がないかを確認する。
  • 管理人室が整理整頓されているか?
  • 集合ポストのガムテープと溜まった郵便や広告がないか?
  • ゴミ置き場の整理整頓、植栽の剪定、掲示板の確認をする。

目次

1. 物件が新耐震基準か旧耐震基準かの確認を行いましょう。

中古マンションを購入する上で、新耐震基準と旧耐震の物件ではそれぞれどのようなメリットとデメリットがあるのかをしっかり理解しておく必要があります。新耐震だから安心、旧耐震だから怖いとは一概には言い切れません。この項では、それぞれの特徴を分かりやすく解説しています。

1-1.耐震基準について

先ずは、耐震基準がどのようなものなのかを簡単にご説明いたします。

耐震基準とは、建築基準法で定められた耐震性能のことで、1981年に建築基準法の改正に伴い制定された規準です。1978年に宮城県沖で起きた震災被害が甚大であったため、この災害を経て1981年に制定されました。

また、新耐震基準の利点は、震災に強いだけではなく、住宅ローン控除を受けるための条件にもなっています。

詳しく
住宅ローン控除についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。「記事名を記入」

1-2.耐震基準の確認方法

前項の通り、建築基準法における耐震性能の基準は1981年に定められました。

新耐震基準なのか旧耐震基準なのかを確認するには、建築確認済証の公布日が1981年6月1日以降か否かを確認することで、知ることができます。

建築確認済証とは、マンションを建築する前にそのマンションの計画が建築基準法に沿った内容で計画されているか否かを行政に申請をするもので、承認を経て建築が可能となります。この建築確認済証の発行が1981年6月1日以降であれば、新耐震基準のマンションとなります。

建築確認済証を確認するには、管理組合や管理会社で保管している場合もありますが、紛失しているケースも少なくありません。

その様な場合には、マンション所在地を管轄する役所の建築指導課で取得できる「台帳記載事項証明書」で、確認をすることが可能です。

台帳記載事項証明書の取得に必要なものは、下記の通りです。

  • 対象マンションの家屋番号
  • 建築確認年月日
  • 建築確認番号
  • 建築確認番号

上記を確認することで、確実性がありますが、簡単な方法としては「建築年が1982年12月以降の物件を選ぶ」と良いでしょう。理由としては、マンション建設に要する時間は「階数+3か月」と言われています。10階建てのマンションであれば13ヶ月となりますので、逆算すると建築確認済証の取得は1981年9月頃となります。

例えば、とても気に入った物件の建築年が1982年1月ころの物件であれば、台帳記載事項証明を確認した方が良いと思いますが、1982年12月以降に竣工したマンションであれば、ほとんどが新耐震基準になっています。

また、旧耐震のマンションであっても耐震補強工事を行うことで、新耐震の基準を満たし、耐震基準適合証明書を取得できる場合もありますので、気兼ねなく不動産会社の担当者へ確認をしてみてください。

親切な不動産会社であれば「台帳記載事項証明の確認をして欲しいです!」と元気にお願いをすれば、調べてくれるはずなので、是非、聞いてみてください。

もしも担当者に嫌な顔をされたら不動産会社を変えた方が良いかもしれません。

1-3.過去の災害で実際に起きた新耐震と旧耐震の違いを知る

地震大国である日本では、過去の歴史を見ても未曾有の災害が数多く発生してきたことは周知の事実です。

記憶に新しいところでは「1995年の阪神・淡路大震災」「2011年の東日本大震災」「2016年の熊本地震」と大きな地震が続き、今後30年以内に首都直下地震が発生する確率は70%と非常に高い確率で発生する見込みです。

それでは、実際に被災された地域のマンションがどの様な被害を受けたのか?「旧耐震基準のマンション」と「新耐震基準のマンション」でどの位の違いがあったのかを下記の表を用いてご説明いたします。

耐震基準による倒壊比率

上記の表は東京カンテイ社の「東日本大震災 宮城県マンション被害状況報告」から抜粋した資料です。

実際に起こった震災でマンションが受けた被害規模別の比率比較表ですが「あれ?旧耐震も倒壊少なくない?」と思いましたか?この数値をどう見るかは人によって違う前提で、あくまで主観となりますが、個人的には、旧耐震でも本当に気に入った物件が予算内で購入できるのであれば(タイミング良くそのような物件が見つかれば)良いのではないかと思っています。

耐震性以外に挙げられる旧耐震マンションのデメリットは下記の2点です。

  • 登記簿上で、50㎡以上ある物件であっても住宅ローン控除が使えない
  • 銀行によっては住宅ローンが通らない

それぞれのデメリットに対する考え方は下記の通りです。

  • そもそも旧耐震は新耐震に比べて、物件価格自体が安いので、正確な資金計画表を作成し、それを基に「メリット・デメリット」をしっかり比較をする。
  • 旧耐震も問題なく審査対象となる銀行を選ぶ。

普段のお仕事中にも、お客様からご相談いただいた場合には、上記の表とデメリットを知ってもらい、率直な感想を聞いてから私の意見を述べるようにしています。考え方は人それぞれですからね。

詳しく
旧耐震マンション選ぶ場合に気を付けておくべきポイントについては、こちらの記事で詳しく解説をしています。「記事名を記入」

2.ポータルサイトや不動産会社の図面で確認しておくこと

ポータルサイトや不動産会社のサイト、または、不動産会社から提案される図面の中に必ず「物件概要欄」があります。この「物件概要欄」の中で、必ずチェックしておくべきポイントをご紹介いたします。

2-1.土地の権利関係を確認する方法とその内容

物件を探す時に気を付けるポイントの一つに「土地の権利関係」があります。これは、SUUMOやHOMES、ATHOMEなどのポータルサイトを含め、どの不動産サイトを見ても必ず「物件概要」の欄があります。例えば、不動産会社で物件を紹介される際に見るA4サイズの図面(業界ではマイソクと呼ぶ)にも「物件概要」として物件の内容がまとめられた欄があるかと思います。

この中の大項目「土地」の項目の中に「土地権利」がありますので、ここを確認してください。失敗しないマンション購入という大前提でいえば、土地権利は「所有権」の一択です。それ以外は選ばないようにしてください。何も知らないで不動産会社に勧められるまま購入を進めたら、実は借地権物件だったということは、よくある話です。

では、所有権以外には何があるのか?

  • 地上権
  • 旧法借地権
  • 新法普通借地権
  • 一般定期借地権
  • 建物譲渡特約付き借地権

これらの5つの権利は全て「借地権」であるということです。毎月借地料を支払うことで、他人の土地の上に建物を建てています。

メリットとしては「安い」ということですが、所有権と比較して銀行の担保評価は低いので、住宅ローンの条件が悪かったり、最大の懸念は、売却を考えた時に売れにくいということが挙げられますので、中古マンションの購入後に後悔をしないためには「所有権」を選ぶようにしてください。

詳しく
5つの借地権についてはこちらの記事で詳しく解説をしています。「記事名を記入」

2-2.建物構造

建築構造欄を確認すると「RC造:鉄筋コンクリート造」「S造:鉄骨造」「SRC造:鉄骨鉄筋コンクリート造」の何れかで記載されているはずです。この中で選んではいけないのは「S造:鉄骨造」です。理由としては、耐用年数が短いため、銀行評価も低く安全面を含めておすすめいたしません。

2-3.築年数の確認内容について

物件概要欄に記載された「建築年」を確認しましょう。

1項の耐震基準でもご説明いたしましたが、新耐震か旧耐震かを判断するために確認を行います。一般的には、旧耐震でひとくくりとされていますが、1971年以前の建物は、旧耐震より緩い制定で建てられた建物となりますので、選ばないようにしましょう。

1項と重複しますが「1982年12月」以降であれば新耐震基準の可能性が高く「1982年1月」以降のものは「台帳記載事項証明証」の確認が必要です。

新耐震基準のマンションを希望される場合には、後々新耐震ではなかったということが無いように不動産会社に確認することをおすすめいたします。

2-4.総戸数を確認する

次にマンション全体の総戸数を確認しましょう。

総戸数を確認することは、管理修繕費の負担割合に直結しているため、非常に重要な項目となっています。

マンションの管理費の値上がりは少ないですが、修繕費は必ず上がります。これは経年と共に修繕箇所が多くなるためです。

マンションを末永く良い状態で保つためには、常に状態を管理しながら、修復が必要になる前に修繕を行うことが鉄則です。そのため12年から13年に1度の割合で定期的に行われる大規模修繕は必須となっています。

その大規模修繕を含め、マンション全体の修繕費用は、全戸から毎月徴収する修繕費で賄われることになりますが、戸数が少ないと当然に負担額も増えるという仕組みになっているため、総戸数が多く、修繕費が潤沢にあるほど、マンションを良い状態で保つことができるというロジックが働くため、総戸数の確認が必要になってきます。

具体的にいうと、理想としては40戸以上のマンションが安心できる戸数ですが、最低でも20戸以上のマンションを選ぶようにしましょう。これ以下であれば、将来的な負担金の上昇率が極めて高くなることを想定して選択をしてください。

また、余談ではありますが、よく聞かれるお話として戸建ては管理修繕費がかからないからお得ではないですか?と聞かれることが多々ありますが、戸建ても当然に修繕費が実費でかかります。

一つの目安としては、築10年の戸建で、修繕(屋根・外壁・水回り・害虫など)にかかる費用は1回あたり100万円以上かかると言われていますが、戸建てにお住まいの方で、この修繕費を毎月貯蓄しているご家庭は1割未満です。急な出費に顔を歪める方が多い事実を知っておきましょう。

裏を返せば、マンションでは修繕費を強制的に徴収されますが、区分所有者は何もしないで、マンション管理のプロである管理会社が、最高の状態を保ってくれているので、とても便利であるといえるでしょう。

2-5.管理修繕費の適正価格

結論からお伝えすると「管理費+修繕費」の合計金額をバルコニー部分を含まない専有面積の㎡数で割ったときに「450円以下」であれば適正だと思われます。

例えば、管理費が10,000円で修繕積立金が15,000円の場合、管理修繕費の合計金額は、25,000円です。対象となるお部屋が、66㎡の場合、25,000円÷66㎡=378円となります。

物件の築年数にもよりますが、一旦は「450円以下」を目安に探してみてください。戸数が40戸以上あって450円以上する場合は、割高だと考えざるを得ないです。たまに、㎡単価700円とかするマンションを見ると将来的にいくらまで上がるの?と不安になりますね、、。

管理費は、管理会社へ支払う資金で、修繕費はマンションの修繕に充当される貯蓄となり、管理会社の長期的な修繕計画に基づいて修繕費の金額を決めています。

修繕積立金は一時的に使うことが難しいため、急な修繕が発生して、一時的な出費に備えて管理費から支出するために管理費が高くなっている場合もありますが、一般的には管理費が高すぎる場合には注意が必要です。

ただし、管理会社は居住者で組成される管理組合から委託を受けている身です。余りにずさんな資金計画をすると管理組合によって管理会社を変えられることもありますので、やたらといいかげんな計画は出せない構図となっています。

2-6.内装の状態を確認する

内装の状態とは、不動産会社から提示される販売図面やポータルサイトの物件紹介ページにも記載があるかと思いますが、新規にフルリノベーションされた物件なのか?水回りと表層だけリフォームされた物件なのか?現所有者が最近リフォームした箇所があるのか?リフォームしないと住めない状態なのか?などを事前に確認しておくことで、ご自身が希望する状態なのかを知ることができます。

例えば、新規にフルリノベをされた物件であれば、物件価格にリノベ費用が上乗せされて販売されていますので、自分好みにリノベーションをしたいとご希望されている方にとっては、そもそも候補から外すべきだと思われます。水回りと表層リフォームも同じような理由が挙げられます。

お金をかけずに、そこそこきれいな状態で、そのまま住みたい場合には、現在の区分所有者が何度もリフォームを重ねている物件を選ぶことで、購入後もクリーニングだけで十分住める状態であることが多いです。

この内装状態の確認についても不動産会社の担当者に聞いてみてください。この時に、先ずは、ご自身のご希望を詳細に伝え、それに合致しているかどうかを確認してみましょう。

担当者のヒアリング能力と、それに伴い自分にマッチしている物件を紹介できるスキルを持つ人物かどうかを測ることができますので、是非、試してみてください。

この時に適当な営業トークしかできない人物であれば、思い切って不動産会社を変えたほうが良いと思います。本当に親身になって理想の物件を探してくれる不動産会社は沢山ありますので。

2-7.共有部分についての告知事項があるか

専有部分において自殺や殺人、焼死など心理的瑕疵があるかどうか?これは契約に進んだ場合に必ず重要事項説明書に記載され、事前にお伝えする義務がありますので、隠されることはありませんが、そもそも内見前に知っておくことで無駄な内見を減らせることと、内見後に知らされて怖い思いをする必要がなくなるので、事前の確認をお勧めいたします。

専有部分以外(他のお部屋や共有部)で起こった自殺や殺人、焼死などについては告知義務がありませんので、不動産会社の担当者に「管理人と管理会社へ確認をしてください」と伝えてみてください。

また「不動産 事故物件」などで検索をすれば出てくる某有名サイトなどで事前に確認をすることもできますが、最近では事実確認の精度が落ちていることが否めません。誰でも書き込みができることから、事実と異なる書き込みも多く、確実な情報は、管理人と管理会社に確認をすることが一番です。

例えば、専有部分でないとはいえ、同じマンションの共有部分で撲殺があったと聞いたらどうですか?主観ではありますが、嫌だ、怖い、と思う方は多いのではないでしょうか?

買わない物件を見ても時間の無駄になりますので、告知事項に関しては、事前に確認をしておきましょう。

2-8.共用部分の設備について事前に知っておこう

共用部分の設備とは、大きなところでいえばえエレベーターがあるか?そのエレベーターはスキップ方式か?オートロックはついているのか?宅配ボックスはあるのか?などが挙げられます。

対象となるお部屋が3階以上の場合には、エレベーターの有無は重要になるかと思われます。考え方次第ですが、戸建てであればエレベーターが無い場合がほとんどなので、マンションであっても2階までなら住めなくは無いと思われるからです。

3階以上でエレベーターが無い場合、若いうちは良いですが、年を重ねる毎に辛くなるとことは明白で、売却時の査定と売れやすさで考えた場合、エレベーターがある物件と比べて評価が低く、売れにくいことは間違えありません。

もちろんエレベーター無しがダメな物件ということではありません。エレベーター無しの方が健康に良いし安いので選択したいといわれる方も多くいらっしゃいます。

スキップ式とは、エレベーターの停止階が、1階、3階、5階、7階が停止階になっているなど、コスト削減のために停止階が1階飛ばしになっていて、例えば4階が対象のお部屋の場合、5階に上がって4階まで階段で降り、お部屋から1階のエントランスまでは、3階へ下がってからエレベータに乗るなどの方法が強いられる方式のエレベーターです。

スキップ式のエレベーター不停止階の利点は、玄関が共有廊下に面していないため、玄関横にお部屋がある場合などには、プライベートが保たれるという利点があります。

大切なことは、自分に合っている物件か否かを事前に知っておくことで、無駄な内見を減らせるということです。エレベーターが付いていない物件は選択肢に入ってこないのにエレベーター無しの物件を見させられても意味がありません。

不動産会社の担当者レベルでは、その辺りを確認もせず内見に連れていく担当者も少なくありませんので、事前に確認をしておきましょう。

2-9.管理形態の確認は良いマンションを選ぶ肝

マンションの良し悪しは管理状態で決まると言い切れます。管理が良いマンションは資産性も高いです。そのため、マンション管理のプロである管理会社に全て委託されているかを確認しましょう。

マンション管理は長期的な計画を基に現在の状況と照らし合わせながら、適時修繕を積み重ねる必要があります。これらの計画と管理はマンションのプロ以外が計画実行することは難しく、管理形態が自主管理になっている物件の管理状態は悲惨な場合が多く見受けられます。

※自主管理でもよい状態のものもありますが、先ずは全部委託を選択しておいた方が無難です。

3.内見の前に不動産会社に確認してもらうこと

3-1.重要事項調査報告書でマンションの現在を知る

重要事項調査報告書は、マンションの管理会社が発行するもので、マンション(お部屋)のオーナーが売却することを決めて、不動産会社に売却を依頼すると、依頼された不動産会社は、必ず管理会社から有料で取り寄せる必要がある書類です。

重要事項調査報告書は、マンションの通知表ともいわれ、マンションの現在の状態を確認するための資料の一つです。

重要事項調査報告書の中には、いろいろな内容が書かれていますが、確認が必要な項目は下記の通りです。

  • 管理費の繰越金(書類発行時にいくらあるか)
  • 修繕積立金の繰越金(書類発行時にいくらあるか)
  • 管理修繕費の滞納金(マンション全体と対象のお部屋それぞれ)
  • 管理修繕費の改定予定
  • 管理組合としての借入金の有無
  • 過去(直近)の修繕履歴内容
  • 大規模修繕の予定
  • アスベストの使用状況(2002年までは普通に使われている素材)

この重要事項調査報告書を「送ってください!」と不動産会社の担当者へお伝えください。また「重要事項調査報告書の内容について詳しく説明をして欲しいです!」と依頼してみてください。通常は、この書類から読み取れるマンションの状態を教えてくれるはずです。

3-2.長期修繕計画でマンションの未来を見る

重要事項調査報告書がマンションの現在を知る資料であれば、長期修繕計画はマンションの未来を記している書類と言えるでしょう。

50年先までの修繕計画を見ることで、将来的にどのような工事をいつ、いくらで実行する予定なのか?資金ショートはしないのか?資金繰りが難しい場合は、どの程度まで修繕費をあげる予定なのか?借り入れが必要になるマンションなのか?マンションを適正に維持管理するための修繕予定と資金計画が全て記載されているのが長期修繕計画です。

この長期修繕計画をしっかり作成している管理会社と、作成自体をしていない管理会社があります。

当然ですが、長期修繕計画を作成している管理会社の方がマンションのことをしっかりと考えて現時点においても維持管理をしっかりとしている会社であることは、間違えありません。

この書類についても不動産会社の担当者へ「長期修繕計画の取り寄せと説明をお願いします!」と元気よく依頼してみてください。ゴニョゴニョと言いながらなかなか送ってこない不動産会社は信用しないでください。

3-3.管理規約でマンションのルールを事前に知っておく

重要事項調査報告書、長期修繕計画と合わせてマンションの管理規約を事前に確認しておいてください。これら3つの書類は、中古マンション購入においての3種の神器と言えるでしょう。

管理規約は、70ページから90ページくらいのボリュームがありますが、そのマンションを購入するかどうかを検討するうえで、マンションのルールを知っておくための重要な書類です。

例えば、リフォームやフルリノベーションを予定している場合、その制限があるのか?自分が行いたいリフォームやリノベーションが制限の中に納まりきるのか?その他、たくさんのルールがありますので、よく確認をしておいた方が無難です。

真剣に購入を検討している物件がある場合には、不動産会社から事前に取り寄せを行い、熟読しておいてください。この書類についても、いい加減な不動産会社だとゴニョゴニョ言いながら送ってくれませんので、不動産会社を選定する意味でも担当者へ依頼して、その反応を確認してみてください。

3-4.対象のマンションが既存不適格物件ではないか

既存不適格物件という言葉だけを聞くと、違法に建てられた建築物なの?と思われがちですが、建築時には、建築基準法に則って建てられた後、法改正によって現行の規定から外れてしまった物件を「既存不適格」を称しています。

実は、建築基準法は毎年の様に規定が改定されています。

ただし、気を付けなければいけない点として、マンションで多いのは、建築時に1階を駐車場としていたけれど、今は改築して店舗にしてしまったなど、違法な増改築などをしている場合の「既存不適格」は論外です。

この様なケースの場合、住宅ローンは通りません。通しますという不動産会社もいますが、購入は控えた方が賢明です。

規定の改定によって既存不適格となった場合、確認するポイントは「再建築における制限の有無」です。

この点に関しても対象のマンションが既存不適格物件だとわかったら、不動産会社の担当者に「再建築の際に全く同じ建物は建てられますか?」という質問をしてみると分かりやすいかと思います。

既存不適格と違法建築の違い

3-5.同じマンションの過去の成約事例

対象となるマンションで過去にどの様な成約があったかを確認してみましょう。過去成約資料は、対象マンションの価格が適正かを確認するための資料となります。

過去5年と過去10年でデータを出してもらう様に不動産会社へ依頼してみてください。

過去5年だと、売買された件数自体が少ないかも知れませんが、現在の相場に近い価格での取引がされているはずです。そのため、現在検討している物件が適正な価格なのかを確認するための判断材料のひとつとして利用することができます。

過去5年で出してみて、件数が少ない場合には、過去10年で出すと件数が増えるかもしれません。ただし、10年前になると現在の相場と乖離がある場合があるので、現在検討している物件の価格が適正かを見るための判断材料として利用するには少し注意が必要です。

余りにも事例が少ない場合には、近所で同じ規模、同じ年代のマンションを探して、その物件の過去成約事例を取り寄せてみましょう。

過去成約事例から見えるものは、現在売り出されている価格が適正なのか?が見えてきます。

同じマンションであってもお部屋によって広さが違い、価格の違いもありますので、㎡単価で見るようにしてください。

㎡単価 = 成約価格(物件価格) ÷ 専有面積(㎡数)

誰でも購入を検討しているマンションの価格が適正なのかは気になりますよね?実際の取引データを確認できれば安心できるのではないでしょうか?是非、不動産会社へデータの提示を依頼してみてください。

4.内見前に自分で確認しておくこと

4-1.無駄な内見を減らす方法

ここまで解説してきた1項、2項、3項の内容を落とし込んで物件精査をした場合、だいぶ絞られてくるかと思いますが、更に「現地へ行っても無駄な内見」を減らすことで良い物件だけを効率よく見ることができるようになります。

お部屋の図面を見ながら、Googleの航空写真から部屋の位置を特定してみてください。難しそうに思いますが、図面に記載されている方角を地図と合わせてみると意外と簡単に部屋位置が割り出せます。

ここで確認できることは、お部屋からの眺望がありそうか?と言うことや、お部屋から見える景色がどの様なものかを確認することができます。

例えばお部屋の目の前にピッタリと隣のマンションが建っていたり、お部屋の先に墓地があったり、お部屋の先に大きな月極駐車場(将来的に建築物が建つ可能性がある)があったり、お部屋の目の前に高圧線の鉄塔が建っていたり、マンションの前を走っている通りがバス通りで騒音が酷かったり、眺望や陽当たりをシュミレーションすることが可能です。

また、Googleの航空写真と合わせてストリートビューを使うことでより詳しく調べることが可能になります。

4-2.物件の周辺環境を確認しておこう

物件の周辺環境は可能な限り、ご自身で調べておいた方が無難です。特に通勤に電車を使われる場合には、通勤時間に合わせた運行間隔や終電について調べておいてください。

駅周辺のスーパーの数や、対象物件から近いコンビニがどのにあるのか?お子様がいらっしゃる場合には、学区や病院などの評判についても事前に調べておくことをお勧めしています。

また、内見に行く物件が居住中の場合には、売主さんに環境について質問ができるチャンスなので、質問内容を事前にまとめておいた方が質問忘れがなくて良いかと思います。

4-3.今後はハザードマップの確認も重要

ハザードマップ

今後、30年以内に70%~80%の確率で発生するといわれている首都直下地震。毎年の様に更新される記録的な豪雨で氾濫する河川。大切な資産であるマンションが建つ立地がハザードマップにかかっていないかを事前に確認しておきましょう。

これはあくまで一般論でしかありませんが、首都圏の中で地震に強い地域(地盤の固さ)は西側地域であり、逆に東側の地域では、水害に弱く地盤も弱いとされています。繰り返しますが、あくまで一般論です。

首都圏の土地価格も西高東低と言われる所以は、こういった背景があることも忘れてはいけません。

お伝えしたいことは、ご自身がご購入されるマンションにどの様なリスクが潜んでいるのか?私たちの税金を原資に行政がお金を掛けて作成しているハザードマップを使わない手はありません。リスクは予めご自身で確認をして納得の上で購入を進めるようにしてください。

とは言え、ご自身で調べるのも大変だということであれば、不動産会社の担当者へ依頼してみてください!

5.内見時に確認する内容と手法「専有部(室内)編」

結論からお伝えすると、内見の時にお部屋の中でよく確認しておく必要がある箇所は、リフォームやリノベーションでは変えられないものです。例えば、眺望、陽当たり、騒音などは、購入後に変えようがありません。

5-1.陽当たりについて

マンションの方角はリビングダイニングとメインのバルコニーが向いている方向を指します。太陽は東から昇り、南側を旋回しながら西へ沈んでいくことから、人気が高いのは、陽当たりが良いとされている「南向き」次に午前中が明るい「東向き」午後が明るい「西向き」「北向き」と続きます。これがいわゆる「南向き信仰」といわれるものです 汗

そして多くの方は「北向きのリビングは暗い」と考えていらっしゃいますが、本当にそうでしょうか?私の経験上では、北向きのお部屋を内見された9割以上の方が「明るくないですか?北向きですよね?」と驚かれます。

何故、北向きのお部屋が明るいのでしょうか?実は、皆様のイメージとして北向きは「日が当たらない=暗い」が定着してしまっているようですが、実は、安定的に柔らかな日差しが入り続けるのが北向きなのです。

また、周囲に遮るものが無い状態や、周囲の建物の外壁が白系の色だったりすると想像以上に光の跳ね返りがあり、バルコニーに面している大きな窓からの採光は十分な明るさが保たれ、1日を通して安定的に明るい状態が続きます。

そのため、図面を見た時に北向き、または、北西向きというだけで除外してしまうのは少し勿体無いかも知れません。その他の条件が良ければ、是非、内見をしてみてください。

5-2.眺望について

眺望は、現在の眺望と合わせて確認をしておきたいのが、隣の土地が空き地になっていないか?駐車場になっていないか?理由としては、将来的に建物が建ち今の眺望や陽当たりがなくならないか?ということの確認をしてください。

眺望についても陽当たりと同様に後から変更することができないものですが、外部要因によって強制的に変えられる可能性もありますので、その可能性があるか否かの確認をしておきましょう。

戸建が多く建ち並ぶ地域など、簡単には高い建物が建ちそうに無いと安心できますね。

5-3.騒音について

騒音の懸念は2つあり、マンション内の騒音とマンション外部からの騒音です。

マンション内の騒音とは、上下左右の壁や床が接しているお部屋の騒音で、ご近所トラブルで最も多い問題です。週末の日中に1時間程度いるくらいでは、中々分かるものでもありません。

また、売主さんが居住中の場合にも売主さんとしては、売りたいという目的がある以上、マイナスになるような事は、余り教えてくれない場合も多いです。

どの様な人が住んでいるかによっても変わるかと思います。それぞれのお部屋に住む居住者さんの家族構成や年齢など、売主さんか管理人さんから多角的にヒアリングをする必要がありますので、不動産会社に依頼して上手に聞きだしてもらいましょう。

5-4.エアコンの設置箇所と追い焚きの有無

エアコンの設置には室外機と繋ぐため壁に穴が必要となりますが、後から壁に穴を開けることは、管理規約上、ほとんどのマンションで禁止されています。

そのため、マンションでは設置できるエアコンの数が限定されている場合が多く、リビングダイニングには設置ができるけど、お部屋には設置ができないということが良くあります。

この点が意外と盲点となっていますので、後になって「え?知らなかった」とならない様に内見の時に確認をしておいてください。

また、追い焚き機能については、現状でついていない場合にも後付けで設置できる場合がありますので、追い焚きがついていない場合には、後付けができるかを管理人(管理会社)に確認をしておきましょう。

5-5.湿気について

真冬の寒い時期に暖房で室温が高く、外気が低いときに起こる結露。この結露から発生する湿気とカビに注意してください。壁紙や床など、カビの繁殖をよく確認するようにしましょう。最近の建物であれば、断熱材と2層ガラスなどで軽減されている物件も多いですが、古い物件を内見するときには、特に注意深く確認をするようにしましょう。

6.内見時に確認する内容と手法「共有部編」

6-1.分譲賃貸がどのくらいあるか

マンションの中には区分所有者が外部の方に賃貸で貸し出している区画がある場合があります。この賃貸先がファミリーでお住まいになっている場合には、特に問題が無いのですが、1Kや1DKくらいの分譲が多く、1人暮らしの若い方が多いマンションだったりするとトラブルが多い傾向にあります。

そのため、事前にマンション全体の戸数と合わせてどの様な間取りと広さのお部屋が多いのか?また、小さいお部屋が多い場合には、オーナーが住んでいるのか?賃貸出しが多いのか?を確認してください。

都心部の駅に近いマンションだと、小さめのお部屋を分譲賃貸で多く出されているケースが少なくありません。

6-2.マンション居住者の属性

これは、前項の5-3と6-1にも共通することですが、他のマンション居住者は、どの様な方々が住まわれているのか?ファミリー層が多いのか?高齢者が多いのか?若い1人暮らしが多いのか?

この辺りの項目は、売主さんへ直接聞けるなら売主さんと管理人さんに聞くのが一番良いです。どうしても聞けない状況であれば、不動産会社の担当者に詳しく確認をして欲しいことを伝えてみてください。

6-3.マンション内トラブルの有無

マンション内では様々なトラブルが発生しますが、多くは小さな気配りや配慮に欠けることが発端です。言い換えれば住民のモラルの問題でもあるといえるでしょう。どこのマンションでも大っぴらに「うちのマンションはトラブル多いですよ!」と言う方は少ないです。相手が売主ともなれば尚更ではないでしょうか?

トラブルの有無については、不動産会社の担当者から上手に聞き出してもらいましょう。気が利く担当者であれば、管理人さんと仲良くなって、聞きづらいことも色々と聞き出してくれるはずです。

6-4.自転車置き場のチェック方法

マンションの駐輪場

自転車置き場のチェックは、小さな自転車やチャイルドシートつきの自転車が多ければ、お子様が小さいご家庭が多く、ファミリー層が多いことが分かります。古くて埃を被っていて、恐らく利用していないような自転車が数台放置されているような場合には、管理状態に気をつける必要があります。

管理状態が良いマンションは、住人の意識も高く(自分たちが住むマンションを大切に扱います)築年数が古くても隅々まで管理が行き届いているため、放置されたような自転車を見過ごしません。

自転車置き場に関しても、良い状態を保つことで、マンション全体に明る印象を与えます。一見小さな事にも思えますが、マンション全体の風紀の乱れに繋がりやすいとても大切なポイントなのです。

6-5.管理人室のチェック方法

管理人室も外から覗けるようであれば、覗いて見てください。チェックポイントとしては、整理整頓されているかを確認してみてください。常駐されている管理人さんがいるマンションであれば尚更です。

普段から整理整頓が身についている管理人さんが管理しているマンションと片付けが苦手な管理人さんが管理しているマンションでは、結果は歴然ですよね。もちろん管理会社から出向している管理人さんなので、管理に問題があれば、管理会社の責任ですが、日ごろから徹底した管理をしているマンションの方が良いと思いませんか?

6-6.集合ポストのチェック方法

集合ポストもよく見る必要があります。集合ポストのポスト口をガムテープで閉じられている場合は、空き家です。空き家がどれくらいあるのか?も事前に知っておきましょう。

また、郵便物や広告物がポスト口からあふれ出ているままになっていたら、そのお部屋が、内覧するお部屋の上下左右ではないかを確認した上で、遠慮をせずに管理人さんに何故ポストが放置されているのか?どの様な方がお住まいになられているのかを聞いてみましょう。

管理人さんがいなければ、後日、不動産会社に確認してもらっても良いでしょう。

6-7.ゴミ置き場のチェック方法

ゴミ置き場も管理状況をみる上で大切なチェックポイントとなります。ゴミ置き場全体が整理整頓されているかを見て下さい。また、床などに細かいゴミが散乱していないかなどを良く見るようにしてください。

また、毎日のこととなりますので、導線的にゴミ出しがしやすいのか?雨の日などに濡れずに出すことが可能か?などを含めて、ご自身で許容できる内容であるかの確認もするようにしてください。

6-8.植栽や掲示板もしっかりチェック

エントランス周りを含むマンション共用部もしっかりチェックをしてください。管理が良いマンションは、植栽も常に綺麗に剪定され、見栄えの良い状態が保たれています。人間で言えば髪の毛が伸び過ぎてしまって清潔感が無い状態と同じで、植栽が伸びきって不揃いになっているなら他の管理状態もよくチェックしてみてください。

掲示板の掲示物も良く見て下さい。古い掲示物が貼ったままになっていないか?掲示物の貼り方が雑然としていないか?無駄な画鋲が沢山刺さったままになっていないか?掲示板1つでも管理にまめな物件であるかということが読み取れるのです。

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